影のリーダー めばりさん
2003年9月5日夜10時44分に入る。
冷麺のレーンでは、最初はマヨネーズ袋と直し。昨日の悪夢が
よみがえるが、つゆ袋は牛村さん。牛村さんと巨泉さんは同じぐらいの
ベテランだが、牛村さんは難なくやっている。そうなのよ。ベテラン
が、たかがつゆ袋に追われるなんて信じられないことなのだ。
やはり、巨泉は私と同様のアンポンタンだったのだとあらためて思う。
「昨日はもう大変やったよね、りりちゃん」
めばりさんが笑いながら声をかけてくる。
「いやぁ・・なんて言ってよいやら・・」(苦笑)
「もう、めちゃくちゃやったもんな(笑)」
「あえてノーコメントとさせて下さい(笑)」
「アハハ。そうやな!それがいいわ!(爆)」
もう、巨泉さんのおそばで盛付けるのは嫌です(涙)
そぼろ弁当は、肉そぼろの直しを担当。前にやっていた、同じ
そぼろ弁当はそぼろの範囲が広かったので大変だったけど、今やって
いるのは、範囲がせまいのでとてもやりやすい。
「りりちゃん、きれいきれい!」
おぉぉーー!めばりさんに誉めてもらえたよ!!
めばりさんは「影のリーダー」と呼ばれるだけあって、厳しい人で
指導も的確。勤続年数からして十分リーダーの地位にある人
なのだが、リーダーになると仕事も大変だから実際打診されても
断る人が結構いると聞く。めばりさんもそうなのだろうか?
私の横で最終チェックとフィルムを上から貼り、蓋を閉める作業を
しているめばりさんが、先ほどからにらむように前を伺っている。
レーンが動いてから、ずっと話し声が聞こえているのだが、どうやら
牛村さんとバァバリーダーがしゃべりながら盛付けをしているのだ。
めばりさんは牛村さんを嫌っている。以前、「他の人のしゃべり声は
気にならないけど、牛村の話し声だけは腹が立つ」となんとも勝手な事を
言っていたものだ。そぉいう、めばりさんも鼻声リーダーとは
同期らしく、とても仲が良くて二人が並んで作業をしている時は
いつもしゃべりつづけている。と、言っても内容はほとんど
鼻声リーダーの愚痴で、それをめばりさんはうんうんと聞いてやって
いるといった感じなのだが・・。
「全然流れてないのとちゃうのっ?おしゃべりで忙しいんか?」
めばりさんがとうとう怒鳴る。
「そんなにおしゃべりしたいのなら、レーン止めてあげようか?止めて
しゃべったらどうなの!みんながんばってるじゃないの!あんたリーダー
でしょうが!おしゃべりばかりしなさんな!!」
さすが影のリーダーである。バァバリーダーにこうも言えるのは班の
中でも、めばりさんしかいないだろうな。
「何?なんか言ったか?」
「人には怒るくせに、自分はしゃべりばかりしないの!」
「えっ?何や?」
バァバリーダー、ボケのふりしまくりである。実際、ボケは始まって
いるかと思うけどな(苦笑)。めばりさんのひきしめで、みんな集中して
盛付けしまくる。そこへ、いつも突然やってきてはキィーキィー怒鳴り
まくっている、マサコ班長が私の前にやってきた。
「あんた、いつまでそれつけてるの!一ヶ月経ったんでしょ!はずしなさい!」
私の初心者マークを言っているのだ!ひぇぇぇーーー!よりによって
マサコ班長に言われるとは・・。実は少し前に、めばりさんにも
もうはずしなさいと言われ、鼻声リーダーもそうだねと言っていたのだ。
それを私は「まだ自信がない」と断っていたのだが・・
「鼻声ちゃんも私も前に言ったんやけど、この子まだ自信がないって
言ってはずさないんですよ」
「何いってるの!だらだらとそんなもんつけて!もうはずしなさい!」
「はいはい。りりちゃんはずすよね!」
「はい。ちゃんとはずします!」
横にめばりさんが居てくれて心強かったよ。
「めばりさん、すみません。私の為に・・」
「なっ!班長もああ言っていることやから、明日はずしてきなさいよ!」
「はいぃ・・」
「もう一人の子にも班長が言ってたからって伝えておきな」
アマミさんのことである。アマミさんは私より10日間ほど早く
仕事についただけで、私とほぼ同期。アマミさん、嫌がるだろうなぁー・・
私もこの初心者マークとお別れとは、なんとも不安である。もう、新人
だからという甘えは一切許してもらえないのだから・・。
そぼろ弁当のあと、恐怖の豪華ちらし弁当を流して終了。鼻声リーダーは
「はい!ご苦労さん!みんなとっととあがってよ!」
と班の皆に声をかけている。でも、私は6時間勤務組なので、当然
残っている直しと掃除をしないといけないであろうと思っていたので
鼻声リーダーに指示をあおぎ、直しの弁当を鼻声リーダーと
一緒にレーンのトップにもっていったら、マサコ班長がやってきて
「何してるの!こんなのはもういいの!あなたはさっさとあがりなさい!」
直しの弁当が入ったバッカンをひったくり、さっさと下げだした。
同じ6時間勤務のカワナカさんがやってきて、「りりさん、6時間だよね?」
と、何か手伝いを頼みたいらしく鼻声リーダーに言ったのだが
「班長が帰れといったから、もうあがりなさい!」
と、私に吐き捨てるように言ってきた。カワナカさんは呆然としている。
私も、ここはあっさりと帰ったほうがいいと判断して、あがらせてもらった。
朝4時18分終了。
案の定、アマミさんは初心者マークの一件に付いて表情が暗い。
「もう勘弁してよぉ・・まだいいじゃないの・・」
「まさかマサコ班長に言われるとはねぇ・・」
「あぁーーー。最悪よ!」
明日からは、新人じゃない。
もう、新人だからといって誰も助けてくれない。
私もアマミさんも不安で不安で別れる間際まで、お互い励ましあっていた。
冷麺のレーンでは、最初はマヨネーズ袋と直し。昨日の悪夢が
よみがえるが、つゆ袋は牛村さん。牛村さんと巨泉さんは同じぐらいの
ベテランだが、牛村さんは難なくやっている。そうなのよ。ベテラン
が、たかがつゆ袋に追われるなんて信じられないことなのだ。
やはり、巨泉は私と同様のアンポンタンだったのだとあらためて思う。
「昨日はもう大変やったよね、りりちゃん」
めばりさんが笑いながら声をかけてくる。
「いやぁ・・なんて言ってよいやら・・」(苦笑)
「もう、めちゃくちゃやったもんな(笑)」
「あえてノーコメントとさせて下さい(笑)」
「アハハ。そうやな!それがいいわ!(爆)」
もう、巨泉さんのおそばで盛付けるのは嫌です(涙)
そぼろ弁当は、肉そぼろの直しを担当。前にやっていた、同じ
そぼろ弁当はそぼろの範囲が広かったので大変だったけど、今やって
いるのは、範囲がせまいのでとてもやりやすい。
「りりちゃん、きれいきれい!」
おぉぉーー!めばりさんに誉めてもらえたよ!!
めばりさんは「影のリーダー」と呼ばれるだけあって、厳しい人で
指導も的確。勤続年数からして十分リーダーの地位にある人
なのだが、リーダーになると仕事も大変だから実際打診されても
断る人が結構いると聞く。めばりさんもそうなのだろうか?
私の横で最終チェックとフィルムを上から貼り、蓋を閉める作業を
しているめばりさんが、先ほどからにらむように前を伺っている。
レーンが動いてから、ずっと話し声が聞こえているのだが、どうやら
牛村さんとバァバリーダーがしゃべりながら盛付けをしているのだ。
めばりさんは牛村さんを嫌っている。以前、「他の人のしゃべり声は
気にならないけど、牛村の話し声だけは腹が立つ」となんとも勝手な事を
言っていたものだ。そぉいう、めばりさんも鼻声リーダーとは
同期らしく、とても仲が良くて二人が並んで作業をしている時は
いつもしゃべりつづけている。と、言っても内容はほとんど
鼻声リーダーの愚痴で、それをめばりさんはうんうんと聞いてやって
いるといった感じなのだが・・。
「全然流れてないのとちゃうのっ?おしゃべりで忙しいんか?」
めばりさんがとうとう怒鳴る。
「そんなにおしゃべりしたいのなら、レーン止めてあげようか?止めて
しゃべったらどうなの!みんながんばってるじゃないの!あんたリーダー
でしょうが!おしゃべりばかりしなさんな!!」
さすが影のリーダーである。バァバリーダーにこうも言えるのは班の
中でも、めばりさんしかいないだろうな。
「何?なんか言ったか?」
「人には怒るくせに、自分はしゃべりばかりしないの!」
「えっ?何や?」
バァバリーダー、ボケのふりしまくりである。実際、ボケは始まって
いるかと思うけどな(苦笑)。めばりさんのひきしめで、みんな集中して
盛付けしまくる。そこへ、いつも突然やってきてはキィーキィー怒鳴り
まくっている、マサコ班長が私の前にやってきた。
「あんた、いつまでそれつけてるの!一ヶ月経ったんでしょ!はずしなさい!」
私の初心者マークを言っているのだ!ひぇぇぇーーー!よりによって
マサコ班長に言われるとは・・。実は少し前に、めばりさんにも
もうはずしなさいと言われ、鼻声リーダーもそうだねと言っていたのだ。
それを私は「まだ自信がない」と断っていたのだが・・
「鼻声ちゃんも私も前に言ったんやけど、この子まだ自信がないって
言ってはずさないんですよ」
「何いってるの!だらだらとそんなもんつけて!もうはずしなさい!」
「はいはい。りりちゃんはずすよね!」
「はい。ちゃんとはずします!」
横にめばりさんが居てくれて心強かったよ。
「めばりさん、すみません。私の為に・・」
「なっ!班長もああ言っていることやから、明日はずしてきなさいよ!」
「はいぃ・・」
「もう一人の子にも班長が言ってたからって伝えておきな」
アマミさんのことである。アマミさんは私より10日間ほど早く
仕事についただけで、私とほぼ同期。アマミさん、嫌がるだろうなぁー・・
私もこの初心者マークとお別れとは、なんとも不安である。もう、新人
だからという甘えは一切許してもらえないのだから・・。
そぼろ弁当のあと、恐怖の豪華ちらし弁当を流して終了。鼻声リーダーは
「はい!ご苦労さん!みんなとっととあがってよ!」
と班の皆に声をかけている。でも、私は6時間勤務組なので、当然
残っている直しと掃除をしないといけないであろうと思っていたので
鼻声リーダーに指示をあおぎ、直しの弁当を鼻声リーダーと
一緒にレーンのトップにもっていったら、マサコ班長がやってきて
「何してるの!こんなのはもういいの!あなたはさっさとあがりなさい!」
直しの弁当が入ったバッカンをひったくり、さっさと下げだした。
同じ6時間勤務のカワナカさんがやってきて、「りりさん、6時間だよね?」
と、何か手伝いを頼みたいらしく鼻声リーダーに言ったのだが
「班長が帰れといったから、もうあがりなさい!」
と、私に吐き捨てるように言ってきた。カワナカさんは呆然としている。
私も、ここはあっさりと帰ったほうがいいと判断して、あがらせてもらった。
朝4時18分終了。
案の定、アマミさんは初心者マークの一件に付いて表情が暗い。
「もう勘弁してよぉ・・まだいいじゃないの・・」
「まさかマサコ班長に言われるとはねぇ・・」
「あぁーーー。最悪よ!」
明日からは、新人じゃない。
もう、新人だからといって誰も助けてくれない。
私もアマミさんも不安で不安で別れる間際まで、お互い励ましあっていた。
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