夜10時45分に入る。
私の班はカップの冷麺を盛付け中。
「りりさんはきゅうりの人と変わって下さい」
と、工場で一番ヒステリックババァのマサコ班長に言われて、交代。
・・・・冷麺の盛付けで一番嫌いなのが実はきゅうり・・・。
これがもう!腹立つぐらい入れにくい!!
千切りのきゅうりをカップの内蓋の扇型に凹んでいる部分に
入れるのだが、千切りのきゅうりが踊る踊る!!
10gを流れるカップめがけて盛付けていくうちに、案の定
「追われる」(流れについていけなくなる状態)。普通、入れにくい
きゅうりやハムなどは二人体制で盛付けていくのだが、人手が
足りない時は一人だ。バットから感触で10gつかんで盛付けるも
きゅうりはバランバラン状態。あちこちにはみ出す!
見かねた、社員のニキビ班長(推定年齢22歳・♂)が私の横にスッと
きて、あざやかに盛付けていく。
おかげさまで「追われる」状態脱出。
違う班から、男性のヘルプがはいってくれたのだが、こいつが
悔しいけど、実にうまい!おかげさまで、わたしゃ追われること
なく、自分のペースできゅうりと格闘できました。
私はバイトを始めてまだ日が浅く、初心者マークをつけている。
この初心者マークは、だいたい1ヶ月から3ヶ月ぐらいでとれる
らしいのだが、私としてはこのままずっと初心者マークをつけて
おきたい。と、いうのは以前から「不器用」なのは自覚していたの
だが、この仕事を始めて自分がこれほど「超不器用」だったと
あらためて思い知らされた。もう、笑ってしまうぐらい出来ないのだ。
「わたし、なんでこんな仕事選んでしまったんだろう」
と、落ち込むこと数知れず・・。でも、この不景気で、しかも
借金返済をかかえている身。弱音を吐くわけにはいかぬ。

冷麺のレーンは、冷房がガンガン効いているので寒くて手が
だんだん感覚がなくなっていく。指先が紫色になるほどだ。
きゅうりやハム、錦糸玉子などの冷えている素材を扱うと
余計に手の感覚がなくなっていく。
きゅうりの青臭さが鼻を突き、冷えが容赦なく襲う。
はやく、冷麺製造終了しておくれ。

手の感覚が戻らないまま、冷麺レーン終了後に今度はちらし寿司の
絹さや盛付け・・。これも私が大嫌いな素材である。
二人体制で、四隅に絹さやをV字に盛付けるのだが、絹さやはうまく
手でとらないと破けるし、もともとクタクタなので、きれいな
絹さやを取る間に、「追われる」ことになってしまうのだ。
「絹さやの最後!ちゃんと押さえつけてよ!」
一日一回は私に罵声をあげる、めばりさんに言われて、『っるさいんじゃ!』
と心の中でさけびながら「はい、すみません!」と、返事。
「ほらっ!あなたまた抜けてる!ちゃんと入れぇな!」
と、これまた一日二回以上は叱り飛ばしてくれる鼻声リーダー
に抜けてる弁当を突き出される。
それにしても、手の感覚が戻らない。
でも、なんとか追われることなく無事に終了。

おむすび&いなり弁当は、ケースとカップを頭から流す役なので
すっごい楽チン。それでも、すこしでもケースとケースの間が
開くと、バァバリーダーから「これっ!りりさん!あけるなぁ!」と
怒鳴られるのだが・・。こっちは開けてないよ。追われた人が
入れられなかったケースをあげているから、間があくんだよ。
でも、初心者マークの私は「叱られ役」。もう、慣れてしまったけどな。

恐怖のそぼろ弁当がやってきた・・・・
これがもう、すごい数で毎日2000食以上作っている。
私は、同じ初心者マークのアマミさんと組んでごはんならし。
ところが!なんと、ごはんが出てくる機械が故障してしまい、
手でごはんを測りながら弁当箱に入れてならすことに・・・
機械だと、弁当箱サイズでごはんが出てくるのでならすのが非常に
楽なのだが、手だと、ぐちゃぐちゃのボコボコなので、ならすのに
手間がかかるのだ。アマミさんが手でならし、わたしがごはん押しで
表面を平らにしていくのだが、なんせ流れるスピードが
速いので、アマミさんもきちんと四隅までごはんを広げられない。
だから、私も手で修正してごはん押しして、また修正。すると、あっと
いう間にケースとケースの間があく。そこで、ヒステリックな
マサコ班長の甲高いキィーキィー声が炸裂するのだ。
「ごはん何やってんの!もたもたして!!」
ごはんを測ってケースに入れている二人はすかさずこう言う
「こっちはちゃんとやってるよ!ごはんならしが悪いんやろ!」
はいはい。そのとおりでございます。
「ごはんならし二人もおって、何してるんや!遊んでるのと
ちゃうでぇーーー!しっかりしなさい!!」
やってるって。まったくキィーキィー怒鳴るな。
「ちょっとー、ケース真ん中に流れてないよぉー!ちゃんとしぃや!」
「間あいてる!あけるなぁ!」
「四隅までごはん入れてぇな!漬物沈んで困るのよ!」

あーーーーーうるさい・うるさい!!!!!!
アマミさんと私は無表情でモクモクと作業をこなしていく。

終了午前4時10分

終了後、食堂の喫煙室でアマミさんと一服。
仕事が終わってからの一服は至福のひと時。
今日も無事に終了。

明日に続く・・・

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索